日本遺産 春の訪れ 梅の里 偕楽園と日本最大規模の藩校 弘道館

梅林

金沢の兼六園、岡山の後楽園と並んで日本三大名園と言われている偕楽園は水戸藩第九代藩主徳川斉昭が領内の民と「偕(とも)」に楽しむ場にしたいと1842年に開園しました。藩校である弘道館を文武修行の場(一張)、偕楽園を修行の余暇に心身を休める場(一弛)とし、相互に補完しあう教育施設として構想されたとされています。春の訪れを告げるように近所のあちこちで梅が咲き始めたので、ずっと気になっていた偕楽園へ今回初めて行ってみることにしました。

日程表

9:53  東京
↓ JR特急ひたち7号・いわき行 3,890円
11:03 偕楽園
偕楽園散策 ピクニック
14:23 偕楽園
↓ JR常磐線・勝田行 189円
14:24 水戸
弘道館散策
15:53 水戸
↓ JR特急ときわ80号・品川行 3,890円
17:13 東京

偕楽園

偕楽園駅(臨時駅)

偕楽園駅は水戸の梅まつりの時期にだけ土日に開設される臨時駅。しかも東京方面から水戸へ向かうくだりのみで東京方面に向かうには一度水戸へ出なくてはいけません。

臨時駅と言ってもSuicaもタッチできるし精算窓口もちゃんとあります。すごく込み合っているかと思いましたが、この日は事前の天気予報も悪かったせいかそんなに込み合ってはいませんでした。

常盤(ときわ)神社

偕楽園駅を出るとすぐに常盤神社へ向かう階段があります。

天気予報は雨だったのにこの天気♪
神社の前には屋台が沢山出てました。
偕楽園東門は並んでます

好文亭表門~好文亭

好文亭表門

偕楽園駅やバス停からは東門が一番近く、東門の方がメインに見えますがぐるっと北側をまわると徒歩7分くらいで好文亭表門に着きます。実はこちらが正式にはメインの入り口。
徳川斉昭は「陰から陽の世界」を意図してこの庭園を造ったということで、私たちもそのおすすめコースを行くことにします。
こちらの門は人は数人いましたが、誰も並んでいませんでした。。。
(入場料 大人 300円 小人150円)

松煙塗(黒色)で黒門とも呼ばれている
黒門をくぐるとすぐに一の木戸

一の木戸をくぐると、左手には孟宗竹林(もうそうちくりん)、右手には大杉森が続き確かに通る人の心を落ち着かせます。この竹は斉昭が京都から移植した孟宗竹という日本最大の竹で1000本以上も植えられているそうです。

竹林と大杉が対象に並んでいて圧倒される
夜はTeam Labとのコラボがあるらしい
吐玉泉(とぎょくせん)

偕楽園一帯は豊富に水が湧き、眼病にも効く水とされていると書いてあるけど、花粉症の目のかゆみにも効くのかな。。。。
大理石の白と湧き水の青が周りの黒っぽい土によく映えてます。。。

吐玉泉下広場を覗くと少し梅が
中門を抜けると陽の世界へ

好文亭と梅林

好文亭の入口
美しい襖絵が各部屋に
好文亭の入口にも梅
こちらは梅の部屋
お庭も美しい

好文亭は木造二層三階建て柿葺の好文亭本体と木造平屋づくりで茅葺の奥御殿から成り、素朴清雅な風情を漂わせています。好文亭が1945年の空襲で焼失したため各部屋の襖絵は復元時に須田珙中と田中青坪が製作したもので美しい草木花を楽しめます。

奥御殿の襖絵やお庭を楽しんだら急な階段を登って好文亭3階の「楽寿楼」へ。楽寿楼からの眺めは素晴らしくて正にハイライトという感じでした。

ずっと見ていたくなる美しい風景。斉昭もここでリラックスしていたのかな

好文亭の見学が終わるといよいよ梅林エリアへ。芝前門をくぐると売店があり、右手が見晴広場、左手には梅林が広がります。
お腹が空いたので梅林散策の前にランチにすることにしました。売店でコーヒーとカレくんは梅酒、あと気になった水戸のお菓子「水戸の梅」というのを買ってみました。
見晴広場でシートを広げてピクニック。今日はカレくんがランチを作ってきてくれました。

レンズ豆のスープ、バゲット、フルーツ
水戸の梅

気温も暖かく、千波湖に続く梅林を眺めながらのランチはとっても気持ちが良かったです。

千波湖と梅
見晴広場から見る好文亭
人力車も走ってます
見渡す限りの梅林
見晴広場の向こうに広がる梅林
着物女子たちと梅

腹ごなしをしたところで最後に梅林散策へ

見渡す限り満開の梅!

ぐるりとひとまわりして東門へ。東門にはおみやげ屋さんがあってすごく賑わってました。
偕楽園駅から水戸へ向かいます。

弘道館

日本最大規模の藩校だった弘道館

徳川斉昭が推進した藩政改革の重要施策の一つとして開設された弘道館では学問と武芸の両方が重視され、学問では儒学・礼儀・歴史・天文・数学・地図・和歌・音楽など、武芸では剣術・槍術・柔術・兵学・鉄砲・馬術・水泳など幅広い分野で学ぶことが出来き、江戸時代の総合大学と言える施設だったとのことです。最後の将軍だった徳川慶喜も幼いころにはここで学び、また大政奉還の後には恭順謹慎生活を送った由緒ある場所です。
入場料 大人400円、小人 200円
(※偕楽園のチケットを提示すると100円引きになりました。)

弘道館は水戸駅北口から徒歩8分とあったので偕楽園駅から常磐線で水戸駅に向かいます。

関東に住んでいながら初の水戸駅上陸
水戸黄門様、格さん、助さんがお出迎え
弘道館の入り口を入るとまた梅が出迎えてくれました
正庁の玄関

無数のカラフルなカップが並べてあったのですが、何のためかは不明です。。。梅まつりに関係あるのかな。。。

徳川斉昭と七郎麻呂
正庁諸役会所
正庁正席の間
いくつも続くお部屋
至善堂御座の間
農人形
800本の梅が植えられているというお庭へ。むしろが敷いてあるの風情があります。
井戸と梅
縁側に座って梅を見ることができます。

偕楽園と弘道館に行ってみて、つくづく梅を好んだ徳川斉昭の思いを水戸の人たちは今でも大切にしているのだなぁと感じました。街のあちこちにも梅が咲いています。是非春の訪れの季節に梅の里を訪ねてみてはいかがでしょうか。